翻訳料金どうやって抑えてる?
翻訳料金を簡単に抑えられる方法

(2020年11月13日更新)

外国語の翻訳は、ビジネス上の取引や海外への就職、国際結婚など様々な場面で必要となります。しかし、実際に翻訳を依頼する場合、翻訳料金の費用相場がわからずに悩む方も多くいます。

少しでも安く、かつ高品質な翻訳を提供する会社やサービスを使用すれば、翻訳料金を抑えることが可能です。

そこで今回は、翻訳料金を抑える方法について紹介します。翻訳料金の抑え方が知りたいという方は、参考にしてください。

1.翻訳料金の相場とは?

翻訳を依頼した場合の料金は、一般的に1ワード、もしくは1文字あたりで翻訳単価が設定され、文章の量に単価をかけて翻訳料金を計算します。

翻訳料金は依頼する文章の分野や言語の種類、ネイティブチェックの有無などによって単価が変わります。例えば、専門的な知識を必要とする分野や、マイナーな言語の翻訳料金は高めです。 また、翻訳する媒体は文章だけとは限りません。音声データやイラスト、動画など様々なメディアの翻訳機会が増えており、こういった場合では、文章と異なる料金形態となります。

翻訳会社を利用したことがない方は、翻訳料金の費用相場について見当がつかない場合もあるでしょう。英語の文章を日本語に翻訳する場合の料金は下記のとおりです。

英文を和訳した場合の料金表

文書の種類/分野 英語1ワードあたりの単価
コンピューターマニュアル 28円
一般科学・工業技術 28円
金融 30円
経営管理・財務・契約書 30円
医学・医療・薬学 35円
特許明細書 26円
(出典元:一般社団法人日本翻訳連盟
https://www.jtf.jp/jp/useful/report_bk/price.html

一般社団法人である日本翻訳連盟の料金表を参考にした場合、1ワード当たりの単価は26~35円です。仮に、1枚の用紙に200ワード(約1,000文字相当)の英文が書かれていると想定すると、翻訳料金は1枚当たり5,200~7,000円となります。

ただし上記の料金計算方法はあくまでも目安です。翻訳会社の価格方針や翻訳分量、求める品質レベルや納期などにより、費用は大きく変動します。

1-1.翻訳会社への依頼に必要な準備と伝達事項

翻訳会社へ翻訳を依頼する場合、依頼者側にもある程度の準備が必要です。翻訳する前に依頼者側が行う準備や伝達事項としては、以下のような内容が挙げられます。

  • これまでの実績を確認する
  • 見積り計算を依頼する
  • トライアル翻訳を依頼する
  • 読者のターゲットや文章のテイストを伝える
  • 書式やファイル形式を指定する
  • 翻訳に携わる作業者を確認する
  • 納品までの期間を確認する

最初に確認する点は、依頼する翻訳会社の実績を確認することです。一見すぐ終わるようにも思えますが、実際は実績の確認や見積もりの依頼だけで1~2週間程かかる場合もあります。会社選びに費やした期間を後悔しないためにも、時間をかけて確認しましょう。

翻訳を依頼する場合には、翻訳文章の品質が気になる方も多いです。一口にプロの翻訳者と言っても、兼業をしているフリーランスから専門分野の翻訳を専業で行う翻訳者まで、翻訳能力に大きな差があります。特に文章の量が多い場合は、トライアル翻訳を依頼して翻訳者のレベルを確認しておきましょう。

次にターゲットとなる読者や文章のテイスト、納品形式、納品日について事前に箇条書きで伝えましょう。見本原稿があると、完成文章のイメージが湧き翻訳しやすくなります。

また、翻訳文章は翻訳者によって表現や癖が異なります。トラブルの発生を抑止するためにも、翻訳に携わる作業者を事前に確認しておきましょう。

2.専門会社への依頼の手間を省ける「オンライン自動翻訳サービス」

最近ではAIの技術が発達し、オンライン自動翻訳サービスの翻訳精度が向上しています。AIを利用したオンライン自動翻訳サービスのメリットは、次のような内容が挙げられます。

  • 伝達・確認事項が必要ない
  • 自社内で翻訳作業を完結できる
  • 品質レベルが安定する
  • 翻訳にかかる時間が短い
  • 翻訳料金が安い

翻訳会社へ翻訳を依頼する場合には、多くの準備が必要です。しかし、オンライン自動翻訳サービスであれば、伝達・確認事項は必要ないため、翻訳の準備にかける時間を大幅に節約できます。

また、自社内で翻訳作業を完結できるため、見積りや修正の際に発生する翻訳者とのやり取り発生しません。翻訳にかかる時間も短くなるため、納期を短縮して本来の業務に充てる時間を増やすことが可能です。
そして、オンライン自動翻訳サービスの大きなメリットには、料金の安さも挙げられます。

続いてはオンライン自動翻訳サービスの具体的な料金形態を見てみましょう。

2-1.オンライン自動翻訳サービスの料金形態

オンライン自動翻訳ツールの料金形態は、ツールを使用するアカウント料金と年間利用料から構成されます。1ワード、もしくは1文字あたりで翻訳単価を設定する翻訳会社とは異なる料金形態ですが、1文字当たりの単価に換算すると1円以下にまで抑えられる場合もあります。

さらに、オンライン自動翻訳サービスは、その性能や得意とする分野によって金額が異なります。英語以外の多言語翻訳の有無や、Web翻訳といった必要な機能が搭載されていることを確認して、ツールを選択しましょう。

オンライン自動翻訳サービスと翻訳会社の選択については、以下のような基準を参考として判断することをおすすめします。

翻訳会社を選ぶべき場合 オンライン自動翻訳サービスを選ぶべき場合
1回きりの利用である
翻訳する文章の量が少ない
個人で利用する
口語的な表現を重視する
翻訳を必要とする機会が多い
翻訳する文章の量が多い
会社で利用する
ビジネス的な表現を重視する

個人単位で正確な文章の翻訳が必要になる機会は、そう多くありません。翻訳が必要な文章の量も少ないため、個人で翻訳を依頼する場合は翻訳会社の方が安くなります。

ビジネスで翻訳を利用する場合は、一般的に翻訳文章の量が多くなります。アカウント単位の料金で計算するオンライン自動翻訳サービスを利用することで、翻訳にかかる必要経費を抑えることが可能です。

3.オンライン自動翻訳サービスの選び方

オンライン自動翻訳サービスは、多くの企業が提供しています。Googleが提供する無料翻訳サービスから、専門分野データベースと企業別データベースを備えた有料翻訳サービスまで、その性能や機能、種類は様々です。

実際に多くの種類があるため、選ぶ際には選び方を把握することが必要です。ここでは、オンライン自動翻訳サービスを選択する際の選び方について具体的に解説します。

3-1.各専門分野に強い翻訳機能があるか

オンライン自動翻訳サービスにおいて、翻訳精度の高さは重要です。法律や医療などの専門性が高い分野であれば、専門分野に強い翻訳機能の有無が翻訳精度に影響します。

幅広い分野をカバーする翻訳サービスは、専門用語の翻訳に限界があるため、意味の分からない表現に翻訳されることも少なくありません。しかし、特定の分野に特化した翻訳サービスは、自動翻訳エンジンを分野別に選択するため、専門用語の翻訳が可能となります。

各種専門分野に強い翻訳機能のチェックに関しては、専門分野データベースの有無と、分野選択機能を確認してください。専門分野データベースにより、登録単語の情報が訳文に反映され、高精度な自動翻訳結果が得られます。

3-2.「オンラインでの翻訳」ならではの魅力はあるか

オンライン自動翻訳サービスは、プロの翻訳家や翻訳会社に依頼するよりも手軽で、迅速に翻訳できる点が魅力です。しかし、オンライン自動翻訳サービスには多くの種類があり、各サービスによって機能の豊富さは異なります。

そのため、ツールを選択する際は、オンラインでの翻訳ならではの魅力があるかどうか、確認することが重要です。実際にオンライン自動翻訳サービス独自の機能としては、次のような例が挙げられます。

例えば、ファイル翻訳やWeb翻訳機能では、原文のレイアウトを保ったまま翻訳が可能です。また、多言語翻訳機能は英日、日英の翻訳だけでなく、中国語、韓国語、イタリア語、スペイン語、ドイツ語など様々な言語の翻訳に対応します。

3-3.セキュリティ対策がきちんとされているか

インターネット上の自動翻訳サービスでは、文章のデータをオンラインでやり取りします。
情報漏洩のリスクを抱えることになるため、サービスを選択する際はセキュリティの高さを重視しなければなりません。

実際のところ、オンライン自動翻訳サービスを提供する企業はセキュリティ対策を行っているため、情報漏洩の可能性も低くなります。セキュリティ対策の一環として、多くの企業は不正アクセスから保護するISMS認証取得の設備や、暗号化システム(SSL)によるデータ通信を採用しています。

企業がセキュリティ対策をしっかりしているか不安な方は、一度サービスを提供している企業に問い合わせることをおすすめします。

4.まとめ

今回は、翻訳料金の費用相場やオンライン自動翻訳サービスの概要、そしてサービスの選び方について解説しました。

翻訳作業は多大な労力が必要で、依頼にあたって料金の高さが難点でした。しかし、AIを搭載したオンライン自動翻訳サービスの登場により、状況は大きく変化しています。

ビジネス文章の翻訳においては、オンライン自動翻訳サービスのメリットを存分に享受できます。高精度な翻訳機能を利用したいと考えている方は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。