海外で通じない!
ビジネスで使われる和製英語を正しく翻訳!

「ホームページ」「コストダウン」「ヒアリング」など、和製英語は日本社会にすっかり浸透しています。しかし、和製英語はあくまで和製。海外では全く通じないどころか、時には誤解を生むことにもなりかねません。

今回は、ビジネスシーンで使用しがちな和製英語をピックアップ。英語本来の正しい翻訳や表現方法をご紹介します。

海外ビジネスがうまくいかないのは和製英語のせいかも?

<アメリカの本社に配置換えとなった美穂さん。現地の職場に慣れ始めた頃に外国人の上司から「このプロジェクト、進めてみない?」とオファーを受け、片言ながらも真っ先に“I’ll challenge! ”と答えました。 しかし翌日、出勤すると、「やっぱり美穂には難しそうだから、別の人にお願いしたよ」と上司。美穂さんは何がなんだかわからず、呆気に取られてしまいました……>

なぜ、美穂さんはチャンスを逃してしまったのでしょうか。ここに和製英語の落とし穴があったのです。

和製英語には本来の英語とは違う意味で使用されているものや、複数の英語を結び付けて作った造語などがあり、英語でのコミュニケ―ションを混乱させる要因となっています。 プライベートなら笑ってすますことも可能かもしれませんが、ビジネスとなるとそうはいきません。 せっかくのビジネスチャンスを逃したり、時には重要な取引を反故にしたりすることもありえます。まずは「英語とは意味が異なる和製英語」をいくつかご紹介します。

●challenge(チャレンジ)

「夢にチャレンジする」や「チャレンジ精神」など、日本では「やってみる」「挑戦してみる!」といった意味合いで定着している「チャレンジ」。 しかし、英語圏で「チャレンジ」というと、「困難」や「難しい」「難しい課題」といった、まったく違うニュアンスに。 先に登場した美穂さんがチャンスを逃してしまったのは、このため。 この場合、適切な翻訳は“Yes, I'll try. ”“Yes, I will give it a go. ”です。

ただ、欧米国のビジネスシーンでは「意見がはっきりしている人」「自信のある人」が「ビジネスができる人」と解釈されやする傾向にあるので、 “Absolutely! ”(もちろん!)といった自信に満ちたポジティブな回答のほうが、よりチャンスをつかみやすいかもしれません。

●claim(クレーム)

日本で「クレーム」といえば「苦情」ですが、本来の英語では「請求する」「主張する」「賞などを獲得する」「命を奪う」といった意味で使われています。 「苦情をいう」を正しく英語で表現するには“make a complaint”。また、フォーマルな場面や新規クライアント、上司などが相手の場合は“express dissatisfaction”というと、よりプロフェッショナルな印象です。

●man to man(マンツーマン)

「マンツーマンで指導を受ける」「マンツーマン·レッスン」など、日本では「面と向かって」や「1対1」という意味で幅広く使われています。 英語のman to manとは「素直に話し合う」「腹を割って話す」ということ。 スポーツにおいては「1対1のプレイ」を指すこともあるため、日本におけるマンツーマンの使い方も通じなくはありませんが、違和感のある表現になってしまいます。 マンツーマン·サービスやビジネスの個別対応を自然体な英語で表現するには“individual support”“customized service”などが使用されます。

●service(サービス)

日本では一般的に「無料で提供する」「値下げで提供する」という意味で用いられていますが、英語のserviceとは、奉仕や勤務、接客など、誰かのために働くことや尽くすことを指します。 「こちらをサービスいたします」をわかりやすく翻訳すると、“I would like to offer this to you at a discounted price. ” “This is for free. ”などです。

なお、「サービス」を用いた和製英語は多数あり、誤った使い方をしてしまいやすいので、気をつけましょう。

・after service(アフターサービス)→“after-sale service” “repair service” “customer service”など
・time service(タイムサービス)→“limited time offer”など

日本の造語だから伝わらない!英単語をくっつけただけの和製英語も

次に「英単語をくっつけた和製英語」を見ていきましょう。

●salary man(サラリーマン)

サラリーマンやOL(オフィスレディ)も英語圏では伝わりません。サラリーマンを直訳すると、“businessman”“company employee”“office worker”などが一般的といえますが、英語圏では具体的に職種を伝えるのがマナーです。 “I’m in marketing. ” “I'm a graphic designer. ”など、自分の職種を伝えることで会話も弾むでしょう。

また、海外では近年、「ジェンダー差別」ととらえられるような表現を変えていこうという動きがあります。 著者が暮らすオーストラリアでも“postman”を“post person”に、“fireman”を“fireperson”に訂正するよう言語が進化しています。 こうした文化や社会の変化による言語の変化も、翻訳の際には念頭に置いておかなくてはなりません。

●~up(~アップ)

「スキルアップ」「キャリアアップ」「イメージアップ」など、日本には「名詞+アップ」で「上昇」や「向上」を意味する言葉がたくさんあります。 しかし、本来の英語には「動詞+アップ」はあるものの、「名詞+アップ」は存在しません。 話す相手によっては意味をくみ取ってくれるかもしれませんが、基本、海外では通じないと思っておきましょう。

・skill up(スキルアップ)→“improve (one's) skill”
・career up(キャリアアップ)→“advance in (one's) career”
・image up(イメージアップ)→“improve in (one's) image”

●cost performance(コストパフォーマンス)

費用(cost)と効果(performance)を対比した言葉で、一見難解な英語に聞こえるものの、こちらも和製英語です。 “value for money”“cost effectiveness”が正しい翻訳。 また、英語では“reasonable”とも言います。 日本語では「お手頃」や「安い」という意味合いで使われている“reasonable”(リーズナブル)ですが、英語では誤用です。

●hearing(ヒアリング)

「クライアントにヒアリングをする」「ヒアリング調査」など、日本のビジネスシーンでは「聞き取り調査」や「情報収集」といった意味で用いられますが、実際には裁判や法律、政治分野で用いられるとても専門的でかたいニュアンスの表現です。 一般的なビジネスシーンでは“meeting with client”“listening to clients”のように“listening”“meeting”などを使用するほうが違和感なく伝えられます。

●free(フリー)

「フリーアナウンサー」や「フリーライター」など、英語の‟freelance”を短縮した和製英語ですが、英語で‟free”といえば、「無料」で仕事をしてくれるのだと誤解されかねません。 “I am a freelancer. ” “I am a freelance writer. ”などのように短縮せずに利用するのが鉄則です。

和製英語を正しく翻訳するだけで、海外ビジネスがスムーズに!

日本には驚くほど多くの和製英語が社会に溶け込み、日々使われています。通じないのは発音が理由ではなく、そもそもそれが英語でないからなのです。 まずは、その単語が和製英語だと認識することが大切。それだけで、ネイティブとのビジネスに十分通用するコミュニケーション力が手に入るはずです。 また、自動翻訳サービスを使うときは、できるだけ和製英語を使わない文章を翻訳させるのも手です。 日英の翻訳に強みを持つ「有料の自動翻訳サイト」では、和製英語の翻訳精度も向上してきていますので、試してみてください。

筆者:大庭有美(オオバ ユミ)/バイリンガル·ライター
オーストラリア·シドニー在住30年。15年に渡りオーストラリアの日系媒体にて編集ライターおよび翻訳·通訳として活動。グルメ、芸能、インタビュー、育児、イベント、スポーツ関連の記事を主に担当している。

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